おはようございます。
この土日で更に深刻になるほどのネガティブな事はありませんでしたが、やはりこれまでの相場とは違って「(ネガティブが緩和されるような発言や事実が起きて)なんだ、たいしたことなかったな」と言うことで木金の下げを否定するような事は何も起きませんでした。
トランプラリーが始まって以来、これまでの相場であれば木金みたいな下げ方をすれば、決まって土日にポジティブネタが飛び出してウンザリしたものですが、それが起きない辺りに相場の変化を感じずにはいられません。
そして先週金曜日のダウの引け方も結構問題で、引け前から下落のスピードを強めて424ドルの暴落、そして週明け月曜日の今、対してリバウンドしていませんので、相場展開としては結構怖いです。
また、単純にチャートを見ても今年の新安値を示唆しており、底を作成するにしても、やはりダウは下髭底型になるのではないかと考えるのが普通で、木金と1140ドル暴落しましたが、これだけではまだ十分ではないと思います。
また、東京時間で怖いのは中国の追加報復の報道です。
それは何かと言うと、トランプ大統領が「中国からの輸入品約500億ドル(約5兆2800億円)に関税」と言った事に対し、中国の反撃の第一弾として「米国からの鉄鋼や豚肉などの輸入品30億ドル(約3100億円)相当に相互関税を課す計画を発表」としてることです。
よく考えなくても分かると思いますが、トランプ大統領が折れなければ中国側の関税の額が少ないので更に追加で対等な額にしてくる事はほぼ間違いないわけで、もし発表されればドル円と株は下落します。
それを東京時間で発表されると個人を舐め腐ったヘッジファンドがニヤニヤしながら過度に材料にしてくるのは当然の事ですから、明日の配当取り期限を前にした買い需要と相まってかなり相場が難しくなるのではと考えています。
追加、追加で小出しに交渉してくるのが中国式ですからね。
また、ここまで比較的NY市場が下落が少ない理由に市場がトランプは本気か?ただのビジネスマン風の交渉術か?と疑っていることが挙げられますが、中国側のあるであろう追加関税の発表でトランプが折れなかった場合、「トランプは本気なんだ」と捉えられ、更なる暴落が避けられません。
日経のEPSやPERがどうだのとか、この修羅場では関係ないんです。
トランプが本気だと市場が判断すれば、ここまで比較的NY市場の下落が少なかった事への反動が出ることは誰でも分かることです。
相場とは計算できないリスクが最大の下落要因ですから。
トランプの人事や行動、発言を見てると、彼はアメリカの赤字で支えてきた世界経済の仕組みを本当に変えようとしてると思います。
そうなると日本にとって、この一連の出来事は日本にとってプラザ合意レベルの激変の可能性を秘めています。
思い出して欲しいのですが、アメリカはプラザ合意でそれまでの為替のルールを変え貿易赤字を一変させようとし、24時間でドル円を-20円、1年で半値になったインパクトです。
彼自身が何度も「アメリカファースト」と言ってるように、「本当に広範囲に関税をかける」こともやりかねません。
まぁ、すぐ日本人は「まぁ大丈夫だろう、トランプもそこまでするわけない」的な事を考えがちなのですが、
今プラザ合意レベルの事が起きようとしてる渦中にいるとするなら、トランプの真意が分かるまではショートを握るかポジションを外し、スケベ心を出して配当を取りにいかない、がこれしか身を守る方法はないと考えます。